2010/11/02

sweet dream







 
今朝、とても大切な方の人生に幕がおりた。


涙が溢れた。


いつも穏やかな声でやさしく私の名を呼ぶあの人はもういない。


一緒にいる時は、まるで極上のハチミツを子供みたいにお行儀悪く

ビンから直接指ですくって、舌の先でゆっくり味わっているような

そんな気分で甘えていた。


イギリス紳士のようにシャンっと背筋を伸ばして

いつも極上の品をさりげなく身につけ

凛とした面持ちとウィットに富んだ会話で

世の中には沢山素敵なものがあることを私に教えてくれた

第二の父とも言えるあの人へ


いつか贈りたかった澄みきった香りを

奇しくも本日、取り扱うことが決まった。

多分私にとっては、一生忘れられないフレグランスになるだろう。


甘い夢はもうみられない。

でもこの香りが、素敵な記憶をきっと呼び起こしてくれるだろう。


細胞のひとつひとつに

あの方の魂がしみこむように。


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